2017年10月12日木曜日

頭痛の話②

頭痛の話を、もう少し。

一次性頭痛で多いのは、緊張型頭痛、次に片頭痛、群発頭痛と言われています。

緊張型頭痛は、筋肉が長時間の緊張状態になって硬くなってしまい、神経を圧迫して痛みが生じてこめかみの周辺が締め付けられるような痛みをもたらすといわれています。

肩や首などの筋肉の緊張が原因ですので、そこがやわらかくなれば症状が軽くなります。具体的には、もんでみたり温めてみるのが良いようです。

片頭痛は、色々仮説があるのですが、よく言われているのが、脳の血管が何らかの原因で収縮、拡張した際に、三叉神経が刺激をうけ血管作動性物質が放出、それにより血管が拡張、さらに炎症が起こり、そこから脳へ興奮が伝わり頭痛起こると言われています。

また、セロトニンの過剰分泌も関係しているとも言われており、セロトニンが急に大量に分泌されるとその作用で血管が縮まります。そうして、分泌が落ち着き代謝されると、今度はその反動で急に血管が広がります。その拡張で三叉神経が圧迫刺激をうけ頭痛につながるとも言われています。

セロトニンは、ストレスがかかると緩和しようとして分泌されます。さらに、女性ホルモンのエストロゲンの増減にあわせてセロトニンも分泌量が変わるため、生理前後や排卵日付近で偏頭痛が起こりやすいので、女性に多い症状なのです。

この三叉神経から大脳へ伝わる途中で視覚中枢、聴覚中枢、嗅覚中枢、嘔吐中枢を刺激するため、音や光、匂いに敏感になったり、吐き気がするようになります。

この片頭痛のきっかけとなるものとしてストレスがあげられており、肉体疲労・精神疲労・気候の変化・強い光や匂い・人ごみ・食事など。ただし、これらにはかなり個人差もありますし、一つの事由では症状が出ないときもあります。

血管の拡張が招く痛みなので、ズキンズキンと脈打つように痛むのが特徴です。また、前兆症状として閃輝暗点(せんきあんてn)という、キラキラと光るものが見えたり、肩こり生あくびが出たりすることもあります。
そして、動いたり温めたりすると痛みがひどくなる特徴があるため、出来るだけ刺激の少ない静かな暗い部屋で安静に過ごすことが良いとされています。

群発頭痛は、頭の片側が痛み、1~2ヶ月程度の間に定期的に同じ時間帯に、なんども繰り返しておこる痛みの激しい頭痛です。目の奥がえぐられるような強い痛みが15分~3時間ほど続きますが、治るとケロリとして普通の状態に戻ります。そして、1~2年の周期で繰り返されるのが特徴です。はっきりしたメカニズムはまだわかってないらしいのですが、こちらも血管の拡張がかかわっており、目の後ろの血管が拡張・炎症するため、目の奥が痛んだり充血することがあるといわれています。

これらは比較的一般的な頭痛ですが、それぞれで対応が違うと症状が悪化するのでお気を付けください。