2018年5月23日水曜日

足裏にタコが出来る理由

足裏にタコが出来たことはありませんか?

足裏にタコができるということでズバリ足裏のバランスが良くない状態ということがわかります。

タコというのは、繰り返す摩擦や圧迫などにより角質層が(体の)外側に異常に厚く盛り上がっている状態のことで胼胝(べんち)ともいいます。

(逆に体の内側に入っていくのが魚の目)

人間の角質層は刺激や感染などから守る役目があり、特に足裏は歩行時の衝撃に耐えられるように他の部位より厚くなっています。

タコのできる原因は、窮屈な靴やパンプスを長時間履いていたり、アンバランスな姿勢や歩き方の癖でなっていることが考えられます。

地面を蹴って歩く度に圧迫や衝撃が入り防衛反応でどんどん角質層が厚くなります。

さらに角質層が厚くなると足裏の痛みに鈍くなるので、アンバランスな歩行癖にも気づきにくくなります。

逆に痛みが出ていてもそこを庇う動きになるので、変な歩き癖がつきやすくなります。


人間の健康な足は、土踏まずの周辺に、縦アーチ・横アーチの緩くアーチ型の構造をしていて箇所があります。

このアーチのおかげで、地面を蹴る際の衝撃などを受け止めて分散してくれる役割をしてくれていますが、靴や姿勢の影響で足の形も歪みアーチが崩れてしまいます。(このアーチが崩れると偏平足や開張足になります)

アーチがなく衝撃が上手く分散されないと、そのままダイレクトに足首・膝・股関節・骨盤・腰へ・・・と衝撃がどんどん上へ上へと伝わり筋肉が疲労していってそれぞれにこりや痛みが出るようになります。

縦アーチ(アーチがなくなると偏平足になります)

横アーチ(アーチがなくなると開張足になります)

外反母趾
内反小趾


タコが出来る足というのは、このアーチが崩れているサインにもなりますので、このサインを見逃さずに靴や姿勢の改善・筋肉の強化を検討される方が良いですね。




では、タコの出来る場所からわかることってどんなことでしょう?


指(第2趾又は第3趾)の先
 靴が足に合ってない・靴の中で足が泳いで前すべりになっている

親指の腹・親指の付け根・人指し指薬指のつけ根
 指の力が弱く踏ん張れないため、付け根に負担がかかっている。正しい歩き方が出来ず、踵と指の付け根だけで歩いてしまっていている状態。
きつすぎる靴などが原因の外反母趾(※親指の付け根の間接がくの字型にまがっているような状態)予備軍。
浮き指(※指が自然と浮いてきてしまう状態)にもなりやすくヒールダコとも言われる。開張足で横アーチも崩れている可能性あり。


指の間
 きつすぎる靴・外反母趾で親指が他の指を押してしまい指同士が重なり合う圧迫の影響している

小指の付け根
 内反小趾(※小指がねじれて外側を向いたり、薬指 に重なってしまう状態)で足幅が広がっている・小指外側重心・つま先に対して膝が内側を向いていてO脚。アーチが崩れて偏平足や開張足の可能性あり。

かかと・かかと外側・側面
 外側重心がかかっており、内股の筋肉が弱くなっていき骨盤底筋肉も弱まる。
その結果、太脚や尿漏れの原因にもなっていく。
また、指の力も弱まっており、地面を蹴る力や踏ん張りが効かなくなっているので歩き方がペンギン歩きに。
そのため、外股やO脚になりがち。
このまま続けると膝痛・腰痛にも影響する可能性大。

そして、タコがどちらか片方だけに出来ている場合は、体重のかかり方が片方に偏っている歩き方や姿勢をしていると思われます。

両方に出来ていてそれぞれ違う場所に出来ている場合、左右で体重のかかる場所が違っているということになり、足首・膝・骨盤などの関節のねじれている可能性が出てきます。


出来てしまったタコを改善するには、硬く盛り上がってしまった部分にスピール膏を3日程度貼ると角質層がやわらかくなります。

アーチの崩れている場合は開帳足・偏平足も矯正してアーチを回復させるとよくなります。インソールを使うようにするとアーチを補強することになりそれによって衝撃部分に負担が減りタコが少なく小さくなります。

これらをしても痛みが継続して治らない場合は整形外科で受診されることをおススメします。

外反母趾や内反小趾が原因のタコの場合は、手術するとなくなります。


足の指の衰えを改善するには、グー・チョキ・パー運動がおススメです。
外反母趾の予防にも役立ちます。
片足ずつでも左右同時でもかまいません。
一日5分でいいのでやってみましょう。



偏平足の予防には、足の内返し外返し運動も良いです。
椅子に座って、足底が内側に向く内がえしと足底が外側に向く外がえしの運動を内・外を10回くらい行います。





縦アーチを強化するためにはかかとのつま先上げ運動が有効です。
これで足底筋膜が鍛えられます。
1セット10回で痛みが出ない範囲からやってみてください。




タコと一言では簡単ですが、いろいろな問題を抱えた足裏のSOSでもあります。

小さな内に対処しておくと体への影響も最小限に済みますので普段気がつきにくい場所ですが痛みが出る前に時々セルフチェックしてみてくださいね。